[[ExperimentalParticlePhysics]]
*EPP Seminar [#r41e1721]
**2012 [#cf884937]
-2012-April-06 (Fri)
--講師:斉藤 直人 氏 (高エネルギー加速器研究機構)
--時間と場所:16:30 in the 1st lecture room
--題目:極冷ミューオンビームを用いたミューオン異常磁気能率および電気双極子能率の測定 [[pdf:http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/documents/Kyushu-2012-Saito.pdf]]
--概要:ミューオンの異常磁気モーメントは、標準模型から有為なずれが確認されている
数少ない物理量の一つである。我々は、これを全く新しい手法で、しかも電気双極子
モーメントと同時に測定する実験を、J-PARCの物質生命科学実験施設のミュオン施
設で行うべく、提案している。この実験では、横方向の運動量広がりが小さい極冷ミ
ューオンビームを用いる。このビームは、実質的にゼロの収束場で、磁場中に蓄
積することが出来る。この手法により、過去に実験より圧倒的に小さな磁場領域で実験
が可能となる。我々の提案では、300 MeV/cまで加速したビームを3 T の静磁場に入
射・蓄積し、ミューオンのスピン歳差運動の各周波数ベクトルを測定する。このとき、周
回軌道の半径は33 cmであり、過去の実験の7mに比べ圧倒的に小さく、磁場の精密調整が
可能となる。この実験の最初のゴールは、過去の実験の5倍の精度0.1 ppmでg−2を
測定することである。同時に電気双極子モーメントについても、従来の約100倍
の精度1E-21 e・cm で探索することができる。
本講演では、実験の現状と、今後の展開について議論する。
-2012-February-03 (Fri)
--講師:小松原 健 氏 (高エネルギー加速器研究機構)
--時間と場所:16:30 in the 1st lecture room
--題目:J-PARCでのK中間子稀崩壊実験 [[pdf:http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/documents/120203_Komatsubara.pdf]]
--概要:茨城県東海村の大強度陽子加速器施設J-PARCが完成し、30GeVの陽子ビームを用いた新しい素粒子原子核実験が始まる。本セミナーでは、ハドロン実験施設で準備中の中性K中間子稀崩壊実験(E14 KOTO実験)を紹介し、陽子加速器の固定標的実験で何がわかるのか、それは素粒子物理の最前線の課題とどう密接に関わるのか、について基礎的なレベルからわかりやすく説明したい。また、ヨーロッパや米国のK中間子崩壊実験の現状やJ-PARC復旧の最新状況についても報告する。
**2011 [#q95350f3]
-2011-December-22 (Thu) 二つの関連する講演があります。
--時間と場所:16:30  in the 1st lecture room
--講師:西口創(高エネルギー加速器研究機構)
--題目:ミューオン崩壊で探る新物理・MEG実験 [[pdf:http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/documents/meg_kyusyu2011.pdf]]
--概要:いよいよLHC実験が始まり、素粒子物理学は今一大転換期を迎えているが、
様々な新しい物理モデルを実験データに基づいて検討するには、LHCの結果と、
それとは別の切り口から得られるTeVスケール物理の知見とを組み合わせて、
複合的見地から議論することが望ましい。そこで注目されているのが、
TeVスケール物理に優れた感度を持つ荷電レプトンフレーバ非保存事象(CLFV)
探索実験である。この講演では、ミューオン崩壊の精密測定を通じて挑む
CLFV実験の意義・方法・歴史と現状、特に現在進行中の唯一の実験である
μ→eγ探索実験(MEG実験)の最新結果を紹介する。
--講師:三原智(高エネルギー加速器研究機構)
--題目:ミューオン崩壊で探る新物理・将来のミューオン電子転換探索
ーCOMET実験を初めとしてー [[pdf:http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/documents/Kyusyu-Seminar-mihara-2011.pdf]]
--概要:スイスポールシェラー研究所で進められているMEG実験は、μ→eγ崩壊を
探索することにより世界最高感度でのCLFV探索を行なっている。
現在、このMEG実験と同等かまたはそれを上回る感度でCLFV探索を
行おうとする試みが世界各所で進められている。これらはμ→eγ崩壊以外の
CLFV過程に注目し、MEG実験と最高エネルギー衝突型実験を別な
視点から検証しようとするものであり、早期の実現が期待されている。
この講演では、J-PARCでの実施が計画されている
μ-e転換探索実験(COMET実験)に焦点を当ててこれらの実験を紹介し、
CLFV探索の将来の可能性を探る。
-2011-December-06 (Tue)
--講師:田中 秀治 氏 (高エネルギー加速器研究機構)
--時間と場所:16:30 in the 1st lecture room
--題目:BelleII/superKEKBの現状と展望 [[pdf:http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/documents/BelleIIandSuperKEKB.pdf]]
--概要:現在BelleII検出器及びsuperKEKB加速器の高度化に向けて様々な部分の設計、試験
が進行中です。本セミナ―では7月に中村 勇 氏が紹介した内容を踏まえ、大型加速器
実験における装置建設準備から実験開始に至るまでにどのような研究内容(大学院生にとって)
があるのか具体例で紹介したいと思います。
-2011-November-29 (Tue)
--講師:前田 順平 氏 (首都大学東京)
--時間と場所:16:30 in the 3rd lecture room
--題目:Double Chooz実験によるニュートリノ振動解析の最新結果 [[pdf:http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/documents/kyushu_seminar-29Nov2011.pdf]]
--概要:原子炉ニュートリノ実験Double Choozによる最初のニュートリノ振動解析の結果を報告する。Double Chooz実験ではフランス・Chooz原子炉から400m(Near検出器)と1km(Far検出器)の距離に同一構造の検出器を設置し、両者を比較することで系統誤差を相殺し、高精度でニュートリノ振動の研究を行う。2011年4月にFar検出器のコミッショニングを完了し、物理データの取得を開始した。今回はFar検出器の約100日分の物理データを用いてニュートリノ振動解析を行った。観測されたニュートリノ事象数およびエネルギースペクトルを用いた解析の結果、反電子ニュートリノの欠損が確認された。この結果は、ニュートリノ混合角θ13がゼロではない有限値を持ち、近距離での原子炉ニュートリノ振動が存在することを示唆している。この測定結果は、ニュートリノセクターにおけるCP対称性の破れの測定の可能性を拓くものである。
-2011-November-25 (Fri) ILC大学連携タスクフォースセミナー
--講師:川越清以(九州大学)、栗木雅夫(広島大学)、山下了(東京大学)
--時間と場所:15:00  in the 1st lecture room
--題目:宇宙創成の謎に迫る国際リニアコライダー計画
--概要:宇宙開闢から1兆分の1秒後に迫る国際リニアコライダー(ILC)は、2012年の技術設計書,測定器詳細設計の完成をめざし,国際協力体制で開発研究が進められている。本セミナーではLHCの結果がでつつある状況を踏まえ,ILCの目指す物理やそれを取り巻く国内外の状況を紹介する。
---ILC計画の現状と将来及びILCの物理(川越)[[pdf:http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/documents/kawagoe_kyushu_20111125.pdf]] :
電子陽電子衝突によるクリーンな環境を生かして,どのように宇宙創生の謎にせまるのか?素粒子物理学の現状やLHCの最新結果を踏まえ,ILCの目指す物理を解説する。また、ILC計画の全体像とその実現に向けた国内外の状況について解説する。
---ILC加速器(栗木)[[pdf:http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/documents/ILCAccv1.pdf]] :
全長40kmにも及ぶILC加速器の概要を解説するとともに,建設に向けた最先端技術開発の状況,研究開発体制を解説する。 
---ILC測定器(山下)[[pdf:http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/documents/20111125-kyuudai.pdf]] :ILCの物理を実現するためには,これまでの測定器をはるかに超える分解能が要求される。こなぜこのような分解能が要求されるのか,それをどのように実現しようとしているのか。測定器開発の状況や実機建設に向けた体制について解説する。

-2011-October-31 (Mon)
--Lecturer: Dr. Holger Motz (Uni. Erlangen, Germany)
--Time and place: 16:00 in the 3rd lecture room
--Title:  Dark Matter Search with ANTARES [[pdf:http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/documents/seminar_talk_slides_h_motz.pdf]] 
--Abstract: Built in the deep sea of the Mediterranean near Toulon, France, the ANTARES neutrino telescope detects high energy neutrinos which interact inside or close to the detector and bring forth a muon which emits Cherenkov light.
The detector consists of a photomultiplier array mounted on flexible strings which are anchored on the seabed. From the position and time of the measured Cherenkov photons, the direction of the muon track and thereby that of the original neutrino are reconstructed.  
Part of the project's physics program is to search indirectly for Dark Matter, by looking for neutrinos emitted in annihilation processes of the Dark Matter particles, which are predicted to accumulate in the centres of massive objects like the Sun and the Earth. 
Overviews on the ANTARES detector and recent results are given. Further, a study of the sensitivity of ANTARES to Dark Matter annihilation in the Sun as predicted by the theory of minimal Supergravity (mSugra) is presented. Concluding, the outline and  applied event reconstruction of an analysis on the neutrino flux from the direction of the Earth's centre and the obtained limits on Dark Matter annihilation are explained in detail.
-2011-July-27 (Wed)
--講師:亀田 純 氏 (東京大学宇宙線研究所)
--時間と場所:16:30 in the 1st lecture room
--題目:T2K実験の最新結果 [[pdf:http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/documents/kameda-20110727-seminar-submit.pdf]] 
--概要:本発表ではT2K実験(Tokai to Kamioka ニュートリノ振動実験)の最新結果を報告する。T2K実験は、J-PARC 30GeV陽子シンクロトロンを用いて生成されたミューオン型ニュートリノを用い、295km離れた東京大学宇宙線研究所のスーパーカミオカンデへの飛行中にニュートリノのフレーバーが変化すること(ニュートリノ振動)を観測する事でニュートリノの混合角、質量差を測定する実験である。本実験の主目的の一つは、ミューオン型ニュートリノから電子型ニュートリノへのニュートリノ振動(ν_e appearance)を探索する事により、現在までに上限値しか与えられていないニュートリノ混合角の一つであるθ_13の有限値を世界で初めて測定する事である。本発表では、ニュートリノ振動に関して簡単に触れ、その後にT2K実験の概要、セットアップ等に関して説明をする。その後に実験開始の2010年1月から2011年3月までのデータを用いたν_e appearance探索の結果を報告する。また、もう一つの重要な研究対象である、ミューオン型ニュートリノのニュートリノ振動による減少(ν_μ disappearance)の研究結果も報告する予定である。
-2011-July-26 (Tue)
--講師:清水 裕彦 氏 (高エネルギー加速器研究機構)
--時間と場所:15:00 in the 1st lecture room
--題目:低速中性子を用いた高精度測定による新物理探索 [[pdf:http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/documents/shimizu20110726.pdf]] 
--概要:低速中性子は顕著な波動性を持っており、波動関数の位相を利用すると、極めて微弱な相互作用を精度よく測定することが可能になる。その代表例は電気双極子能率の測定であり、標準理論を超える新物理研究の有力な手段の一つである。測定精度を高めるには、中性子を超冷領域まで減速して、物質容器に閉込めることが有効である。高精度測定には、より多くの中性子を制御された状態で計測装置に導く必要がある。特に低速中性子は検出に核反応を用いるため、飛跡検出器は事実上作れないため、結果的に光学的制御が必須となる。J-PARCの大強度陽子ビームは、極めて高い瞬間的位相空間密度を持つパルス中性子ビームをもたらした。パルスビームの場合には、光学系を中性子の到来時間に同期させることによって、より有効な光学的制御ができるため、従来の測定限界を超える物理研究が新たに可能となるものと期待している。物理測定の開始段階にある中性子寿命測定の概略を示すとともに、超冷及び熱外領域での時間反転対称性の破れ、冷及び極冷領域での短距離重力研究などの研究展開を紹介する。
-2011-July-08 (Fri)
--講師:岡田 謙介 氏 (理研BNL研究センター)
--時間と場所:15:00 in the 2nd lecture room
--題目:偏極陽子衝突実験で探る陽子スピンの秘密 [[pdf:http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/documents/kyudaiseminar_2011_okada_final.pdf]] 
--概要:陽子は原子核の基本要素であり、その性質は良く知られている。質量や、本講演での主題であるスピンという性質もそのひとつである。しかし物質の 階層構造を一歩下ると、その陽子もクォークやグルーオンといった素粒子が閉じ込められた集合体であり、その陽子の性質がどのように組みあがってい るのかというのはごく自然な問いである。米国ブルックヘブン研究所では、世界唯一の偏極陽子衝突型加速器(RHIC)を用いてその陽子スピンの秘密に迫っている。最近ではスピン計画の 3本柱のひとつWボゾンを用いた反クォーク成分の測定をはじめたところである。本講演ではRHIC陽子スピン実験の10年の成果について、国際コラボレーション実験PHENIXでの体験を交えて報告する。
-2011-July-01 (Fri)
--講師:後藤 亨 氏 (高エネルギー加速器研究機構)
--時間と場所:15:00  in the 2nd lecture room
--題目:フレイバー物理と標準模型を超える物理
--概要:Bファクトリー等の実験でフレイバー物理を調べることの意義は標準模型の検証だけではなく、標準模型を超える素粒子物理の手がかりをつかむことにあります。本講演では超対称模型等での例を紹介し、標準模型を超える物理の影響がどのようにフレイバー物理の観測量に現れることが期待されるかを解説しようと思います。
--講師:中村 勇 氏 (高エネルギー加速器研究機構)
--時間と場所:16:00  in the 2nd lecture room
--題目:BelleからBelle2実験へのアップグレードについて [[pdf:http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/documents/20110701isamu.pdf]] 
--概要:1999年にData Takingを開始したBelle実験は、7.7億以上のBメソン対事象を採取して、昨年6月でData Takingを終了しました。このたくさんのデータを使った解析の結果、B粒子系でのCP対称性の破れのメカニズムの解明が進み、小林益川のノーベル賞につながったのは御存じだと思います。
現在はBelle実験で取ったデータの50倍のデータを集めることが出来るように実験のアップグレードを行なっている最中です。本講演ではBelle実験とBelle2実験へのupgradeについてなるべくわかりやすく解説したいと思います。
-2011-June-10 (Fri)
--講師:田島 治 氏 (高エネルギー加速器研究機構)
--時間と場所:13:00 in the 2nd lecture room
--題目:インフレーション宇宙の痕跡を探す! - QUIET実験の初期結果 [[pdf:http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/documents/2011_0610_tajimao.pdf]] 
--概要:宇宙初期に加速度的膨張「インフレーション」があったと記述するインフレー ション宇宙論、それはビッグバン宇宙論だけでは記述しきれない観測事実を見事に説明する。そしてインフレーション宇宙論の決定的証拠となるのが、宇宙背景放射 (CMB) 偏光の特殊なパターン「Bモード」である。Bモードは未発見であり、様々な実験が壮絶な発見競争を繰り広げている。QUIET実験はBモードの発見を目指して、チリアタカマ高地(海抜5千メートル)で2年以上におよぶ観測を行ってきた。本講演ではその初期結果を報告すると共に、CMB 偏光の測定方法等も出来るだけわかりやすく説明したい。また、次期実験の計画と展望についても触れる。
-2011-May-27 (Fri) 
--Lecturer: Prof. Jae Yu (University of Texas at Arlington)
--Time and place: 16:00 in the 3rd lecture room
--Title:  A Quest for the Origin of the Universe [[pdf:http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/documents/yu-kyushu-colloquium-052711.pdf]] 
--Abstract: High Energy Physics is a field of physics that
pursues understanding the fundamental building blocks of
matter and the forces between them.   For these, the field
uses powerful particle accelerators to probe deeper into
ever smaller scales in the universe and complex detectors to
analyze the phenomena emerging from the accelerator.  The
Large Hadron Collider experiments at CERN have started
taking data early 2010 and are producing results in pursuit
for the last undiscovered particle, the Higgs boson.   One
of the next generation particle accelerators for even more
precise understanding of the universe is that collides
electrons and positrons on a straight line.   The UTA High
Energy Physics group has been working on developing an
advanced calorimeter - an energy measuring device - for this
and other future accelerators using a new detector
technology, the Gas Electron Multiplier (GEM).  In the
process of development, we have noticed that GEM detector is
sensitive to X-rays and other radiations and have started
collaborating with many institutions around the world,
including the University of Texas at South Western Medical
Center, for its use in everyday lives.   In this talk, I
will explain High Energy Physics, selected recent results
from the ATLAS experiment at the Large Hadron Collider, the
linear collider and the principles of GEM detector and its
potential use on everyday lives.