[[ExperimentalParticlePhysics]]
*ILC(International Linear Collider) [#k11546a1]

&ref(http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/image/ilc1.jpg,wrap,left,zoom,999x211,International Linear Collider);
&ref(http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/image/ilc4.jpg,wrap,right,zoom,999x211,ilc logo);
&br;
&size(15){国際リニアコライダー(ILC)とは全長31km(〜最大50km)の電子・陽電子衝突型線形加速器であり、日本への建設実現のために世界中で研究が進められています。近年のLHCにおけるヒッグス粒子の発見は2013年ノーベル賞受賞のきっかけとなりました。ILCはこのヒッグス粒子の精査や超対称粒子の探索などを通して、質量の起源、力の統一、宇宙創世の謎を突き止めることを目的としています。};
*ILD(International Large Detector) [#xbc86350]
#ref(http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/image/ilc2.jpg,right,around,zoom,999x211,International Large Detector);
#ref(http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/image/pfa2.jpg,right,around,75%)
SIZE(15){ILCには、ILDとSiDという2つの検出器が予定されています。そのうち当研究室が関わっているのは、ILDと呼ばれる検出器です。この検出器には、日本では多くの研究機関が携わっています。ILCでは興味のある反応の終状態にジェット(多数のハドロンの集合)を多数含むため、検出器にはこれらのジェットに対する高いエネルギー分解能が必要とされます。ILCではこれに対応するためにParticle Flow Algorithm(PFA)という事象再構成手法が用いられます。具体的には、荷電粒子はトラッカーで運動量を、光子は電磁カロリメーターで、中性ハドロンはハドロンカロリメータでエネルギーを測るといった、ジェット中の粒子の種類によってエネルギーを測る測定器を変えるというものです。}
#clear
SIZE(15){このPFAの性能を向上させるためには高精細な検出器が必要不可欠であり、当研究室では国内外の研究機関と協力しながら電磁カロリメータに関する研究をソフトウェアとハードウェアの両面から行っています。}

*九大での活動 [#z590f1a1]
SIZE(15){ILDの電磁カロリメータにはPFAの要求を満たす候補として、ピクセル型シリコン半導体検出器を使った検出器(SiECAL)と、プラスチックシンチレータと半導体光センサーMPPCを用いた検出器(ScECAL)の2つが提案されています。当研究室では、そのうちの1つであるSiECALで使われるピクセル型シリコン半導体に関する研究を行っています。また、PFAの性能を維持しつつコストを削減できるように、シリコンとシンチレーターの2種類両方を用いたハイブリッド型電磁カロリメータも提案されており、それを実現するためにシミュレーションでの構造研究や読み出しシステムの開発研究を進めています。その他にも、ILCで起こると考えられている物理現象を理解するための物理シミュレーション研究も行っています。}
#clear
~
-SIZE(17){''電磁カロリメータの構造最適化研究''}
&br;
SIZE(15){シリコンとシンチレータを用いたハイブリット型電磁カロリメータを実現させるために、どのような構造にすれば最適のパフォーマンスを出すことができるのかをシミュレーションを使って研究しています。}
~
&br;
#clear
-SIZE(17){''物理シミュレーション''}
&br;
SIZE(15){ILCには物理目標の1つにヒッグス粒子の精密測定が掲げられています。当研究室では、実際に実験を開始した際のデータの理解を深めるべく、物理シミュレーションを用いて解析手法の研究を行っています。特に、ILCの初期段階(重心系エネルギー250GeV運転時)に典型的なヒッグス粒子の生成過程となるZH随伴生成過程の解析手法や500GeV運転時におけるttHの解析手法の研究を行っています。}~
~
#clear
-SIZE(17){''電磁カロリメータで用いられるシリコン半導体の特性研究''}
&br;
SIZE(15){ILDの電磁カロリメータの候補の1つであるSiECALで用いられるシリコン半導体の特性研究を海外の研究機関と共同で行っています。シリコンセンサーのIV特性、CV特性、またレーザーによる応答特性などの研究を行い、ILCで実際使えるシリコンセンサーの構造を評価しています。また、実際にILCで使用する際に課せられるSiセンサーの大量測定に向けた測定法の開発も行っています。}~
~
#clear
-SIZE(17){''読み出しシステムの開発''}
&br;
SIZE(15){ILDの電磁カロリメータに使われる読み出しシステム(DAQ)の研究開発を海外の研究機関と共同で行っています。シリコン半導体の読み出しに使われるASIC(Application Specific Integrated Circuit)のであるSKIROC2(Silicon Kalorimeter Integrated Read-Out Chip)の性能評価やハイブリッド型カロリメータの実現に向けての統合DAQの開発も行っています。}
*CALICE国際共同研究 [#b2142f3f]
#ref(http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/image/ilc3.png,right,around,120%);
SIZE(15){CALICE (Calorimetry for Linear Collider Experiments)国際共同研究は、ILC実験でPFAに最適化されたカロリメータを実現するため、様々なテクノロジーに基づいた開発研究を行っています。日本のグループは、細分割されたシンチレータと半導体光センサーMPPCを用いた電磁カロリメータ  (ScECAL) の開発研究を行ってきました。これからは、細分割されたシリコンパッドを用いた電磁カロリメータ(SiECAL) の開発研究も行っていきます。}
#clear
-[[CALICE:https://twiki.cern.ch/twiki/bin/view/CALICE/WebHome]]
-CALICE-Asia [[Weekly meeting:http://ilcphys.kek.jp/meeting/cal/]]
*Meetings/Workshops [#qfaf90a0]
-2014
--[[LCWS 2014(Oct.6-10,Serbia):http://lcws14.vinca.rs/post-festum-lcws14/]]
--[[CALICE Collaboration Meeting(March 2014,Argonne National Laboratory in USA:https://indico.hep.anl.gov/indico/conferenceDisplay.py?confId=193]]
--[[ILD Workshop 2014:https://agenda.linearcollider.org/event/6360/]]
-2013
--[[LCWS 2013 (Nov.11-15, Tokyo University):http://www.icepp.s.u-tokyo.ac.jp/lcws13/]]
--[[CALICE Collaboration Meeting (September 2013, Annecy-le-Vieux):https://agenda.linearcollider.org/event/6050/overview]]
--[[ILD Workshop 2013:https://agenda.linearcollider.org/event/6113/]]
-2012
--[[LCWS 2012 (Oct.22-26,University of Texas at Arlington, Texas, USA):http://www.uta.edu/physics/lcws12/]]
--[[ILD Workshop 2012:http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/ildws2012/]]
--[[CALICE Collaboration Meeting (March 2012, Shinshu University) :http://azusa.shinshu-u.ac.jp/~calice/CALICE_Shinshu2012.html]]
-2011
--LCWS 2011
--[[CALICE Collaboration Meeting (May 2011, CERN) :https://indico.cern.ch/conferenceDisplay.py?confId=136864]]
--[[Fifth ILD Meeting (May 2011, LAL Orsay):http://events.lal.in2p3.fr/conferences/ILD/]]

*リンク [#v1985428]