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#author("2016-11-10T16:14:55+09:00","eppuser","eppuser")
[[ExperimentalParticlePhysics]]
*ILC-Kyushu [#afec4050]
&ref(http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/image/ILC-Kyushu2.jpg,nolink);&ref(http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/image/pfa2.jpg,nolink);&br;&ref(http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/image/ILD_all_110826small.jpg,nolink);[[&ref(http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/image/facebook-icon.jpg);:http:///www.facebook.com/ILCKyushu/]] [[ILC-Kyushu (facebook):http:///www.facebook.com/ILCKyushu/]]&br;
九州大学の素粒子実験研究室は、国際リニアコライダー(ILC)計画の実現に向けた研究活動と推進活動を行っています。
*国際リニアコライダー計画 [#k98910b8]
国際リニアコライダー (ILC=International Linear Collider) は
次世代の電子陽電子衝突型加速器(コライダー)です。素粒子である電子とその反粒子である陽電子を衝突させるので、純粋に「エネルギーだけ」の状態を作ることができ、そこから様々な粒子を発生させられます。比較的シンプルな事象を少ないバックグラウンド環境のもとで観測することによって、超精密測定が可能になります。複合粒子である陽子と陽子を衝突させるLHCが大きな質量を持つ新粒子の発見能力に優れているのと相補的な関係にあります。LHCで発見される新粒子をILCで精密測定し、新しい物理法則を確立することができると考えられています。まずはLHCで発見されたヒッグス粒子と見られる新粒子の精密測定が最初の大きな役割になります。しかし、それだけでは終わりません。宇宙のダークマターが存在することから明らかなように、標準理論を超える物理(超対称性、余剰次元など)は必ずあります。LHCでは見つけられない新粒子を発見し、新しい物理への突破口になります。
-リニアコライダー計画 [[Homepage:http://aaa-sentan.org/ILC/]]
-ILC通信 [[Homepage:http://ilc-tsushin.kek.jp]] [[Facebook:http://www.facebook.com/ilctsushin]] [[Twitter :http://twitter.com/#!/ilc_tsushin]]
-ILC(英語) [[Homepage:http://www.linearcollider.org/]]
*ILD測定器コンセプト [#fcbd5783]
ILD測定器コンセプトははILC実験のために開発・設計が進められています。ILDでは優れた粒子飛跡検出器と細かく分割されたカロリメータを組み合わせて個々の粒子のエネルギーを測定し、Particle Flow Algorithm (PFA) と呼ばれる手法で、優れたジェットエネルギー分解能を達成します。優れたジェットエネルギー分解能は、ILC実験で期待される様々な物理を最大限引き出すために必要です。
-ILD [[Homepage:http://www.ilcild.org/]]
*国際リニアコライダー(ILC)計画[#k11546a1]

&ref(http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/image/ilc1.jpg,wrap,left,zoom,338x200,,International Linear Collider);
&ref(http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/image/ilc4.jpg,wrap,right,zoom,305x200,,ilc logo);
&br;
&size(15){国際リニアコライダー(International Linear Collider)計画とは、世界48カ国共同で進めているLHCの次の役割を担う次世代型直線加速器計画です。電子とその反粒子である陽電子を全長31km(〜50km)の加速器の中で加速させることで実験を行います。電子と陽電子を光速に近い速度まで加速し、正面衝突させることで、宇宙が始まってから10&sup{SIZE(12){-12}};秒後のエネルギー状態を作ることができ、そこから生まれるヒッグス粒子を始めとする様々な粒子を測定器によって観測します。ILCではその観測された粒子の情報から、宇宙初期の解明、質量の起源、力の統一の謎を突き止めることを目標としています。このILC計画は現在、世界各地の候補地の中で日本に建設されることが有力になっています。このILC計画を実現させるために、当研究室は測定器開発の一部を担っています。};
*ILD(International Large Detector) [#xbc86350]
&ref(http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/image/ilc2.jpg,left,zoom,298x211,,International Large Detector);
&ref(http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/image/pfa2.jpg,right,zoom,370x211,,イベントディスプレイ);
~
SIZE(15){ILCの電子ビームと陽電子ビームの衝突点にはILD(International Large Detector)とSiD(Silicon Detector)と呼ばれる2つの測定器が予定されています。当研究室は日本の数多くの研究機関とともにILDの開発に携わっています。}
&br;
SIZE(15){ILDは高さ約13 m、長さ約14 mの測定器で、内側から飛跡検出器、電磁カロリメータ、ハドロンカロリメータ、ミューオン検出器という構造になっています。これらの検出器とPFA(後述)を用いて、最高性能の測定を行っていきます。}
~
-SIZE(17){Particle Flow Algorithm(PFA)}
&br;
~
SIZE(15){ILCでは目標とする物理の反応において終状態にジェット(多くの粒子が集まったもの)を多数含みます。このジェット中の粒子1つ1つを同定するためにILDには高いエネルギー分解能が求められます。そのため、現在Particle Flow Algorithm(PFA)という手法を用いてその要求に応えようとしています。大まかに説明すると、荷電を持った粒子は飛跡検出器で運動量を、光子は電磁カロリメーターでエネルギーを、中性のハドロン(強い相互作用で結びついた複合粒子のまとまり)はハドロンカロリメータでエネルギーを測るといった、ジェット中の粒子の種類によってエネルギーを測る検出器を変えるというものです。}

*九大での活動 [#z590f1a1]
SIZE(15){ILDの電磁カロリメータにはPFAの要求を満たす候補として、ピクセル型シリコン半導体検出器を使った検出器(SiECAL)と、プラスチックシンチレータと半導体光センサーMPPCを用いた検出器(ScECAL)の2つが提案されています。当研究室では、そのうちの1つであるSiECALで使われるピクセル型シリコン半導体に関する研究を行っています。また、PFAの性能を維持しつつコストを削減できるように、シリコンとシンチレーターの2種類両方を用いたハイブリッド型電磁カロリメータも提案されており、それを実現するためにシミュレーションでの構造研究や読み出しシステムの開発研究を進めています。その他にも、ILCで起こると考えられている物理現象を理解するための物理シミュレーション研究も行っています。}
#clear
~
#ref(http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/image/ilc6.png,wrap,right,around,zoom,300x200,,電磁カロリメータの構造最適化研究);
-SIZE(17){''電磁カロリメータの構造最適化研究''}
&br;
~
SIZE(15){電磁カロリメータは光子のエネルギーを測定する検出器であり、エネルギーの測定部分である検出体とエネルギーを吸収する吸収体という2種類の構造を持っています。ILDでは検出体にシリコン、吸収体にタングステンを用いて、更にこれらを交互に組み合わせたサンプリング型という構造にして、高精細なカロリメータを実現し精密な測定を目指しています。しかし、シリコンは精密な測定を可能にしてくれますが、高価であることからILD全体でかかるコストのうち一番大きな割合を占めています。}
&br;
SIZE(15){九州大学素粒子実験研究室のILCグループでは、研究の1つとして物理目標から要求される測定精度を満たしつつ、コストも抑えたカロリメータを開発するために、様々な角度からカロリメータの構造を検証しています。}
&br;
SIZE(15){具体的には、シミュレーションソフトを用いて、検出体と吸収体の厚さや層数を変えたり、シリコンのピクセルのサイズを変えて測定精度の変化を調べています。また、検出体としてシリコンの他にシンチレータも用いたハイブリッド型を提案し、電磁カロリメータだけでなくその外側にあるハドロンカロリメータも含めて、カロリメータ全体の構造開発・検証も進めています。}
#clear
~
&br;
#clear
-SIZE(17){''物理シミュレーション''}
&br;
~
#ref(http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/image/ilc8.png,wrap,right,around,zoom,300x200,,物理シミュレーション);
SIZE(15){ILCには物理目標の1つにヒッグス粒子の精密測定が掲げられています。当研究室では、実際に実験を開始した際のデータの理解を深めるべく、物理シミュレーションを用いて解析手法の研究を行っています。特に、ILCの初期段階(重心系エネルギー250 GeV運転時)に典型的なヒッグス粒子の生成過程となるZH随伴生成過程の解析手法や500 GeV運転時におけるttHの解析手法の研究を行っています。}~
~
#clear
#ref(http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/image/ilc5.JPG,wrap,right,around,zoom,300x200,,シリコン半導体の特性研究);
-SIZE(17){''電磁カロリメータで用いられるシリコン半導体の特性研究''}
&br;
~
SIZE(15){ILDでは非常に高い測定精度が求められています。それに伴い、ILDの電磁カロリメータの検出体にも、この要求を満たす適した物質と形状が必要となってきます。そこで現在、検出体の候補の1つとしてピクセル上に細分化されたシリコン半導体が考えられています。}
&br;
SIZE(15){測定要求を満たす検出器を作るためには高い技術が必要となり、当研究室では、その検出器の試作品づくりを浜松ホトニクス社と共同で行っています。そしてできた試作品が実際に要求を満たすものかどうかを検証するために、特性研究を国内外の大学や研究機関、企業と共同で行っています。具体的には、試作品の電流-電圧特性や容量-電圧特性、またレーザーを用いて半導体の応答特性を調べています。更に、実際にILCが稼働した時には検出器は大量の放射線に晒されるため、その放射線耐性も調べています。}
&br;
~
SIZE(15){この検出器が将来ILDで用いられる場合、大量の枚数が必要となるだけでなく、その全てがILDの測定要求を満たすものでなければなりません。そのため、先程述べた電流-電圧、容量-電圧特性の測定やレーザー測定を1枚1枚正確かつスピーディーに行う必要があります。この測定方法の開発も、当研究室では行っています。}~
~
#clear
#ref(http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/image/ilc7.JPG,wrap,right,around,zoom,300x200,,読み出しシステムの開発);
-SIZE(17){''読み出しシステムの開発''}
&br;
~
SIZE(15){ILDのカロリメータに使われる読み出しシステム(DAQ)の研究開発を海外の研究機関と共同で行っています。シリコン半導体検出器では、総チャンネル数が10億にも上るため、デットスペースを減らすために読み出しとしてPCBにASICを載せることが予定されています。我々はそのILDシリコン検出器に使われる専用ASIC、SKIROC2(Silicon Kalorimeter Integrated Read-Out Chip)の性能評価やシリコン検出器とシンチレータ検出器の両方を用いたハイブリッド型カロリメータの実現に向けて、ILDのカロリメータ全体を動かす統合DAQの開発も行っています。}
#clear
*CALICE国際共同研究 [#b2142f3f]
CALICE (Calorimetry for Linear Collider Experiments)国際共同研究は、ILC実験でPFAに最適化されたカロリメータを実現するため、様々なテクノロジーに基づいた開発研究を行っています。日本のグループは、細分割されたシンチレータと半導体光センサーMPPCを用いた電磁カロリメータ  (ScECAL) の開発研究を行ってきました。これからは、細分割されたシリコンパッドを用いた電磁カロリメータ(SiECAL) の開発研究も行っていきます。
-CALICE [[Homepage:https://twiki.cern.ch/twiki/bin/view/CALICE/WebHome]]
-CALICE-Asia [[Weekly meeting:http://ilcphys.kek.jp/meeting/cal/]]
#ref(http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/image/ilc3.png,right,around,120%,,CALICE国際共同研究);
SIZE(15){CALICE (Calorimetry for Linear Collider Experiments)国際共同研究は、ILC実験でPFAに最適化されたカロリメータを実現するため、様々なテクノロジーに基づいた開発研究を行っています。日本のグループは、細分割されたシンチレータと半導体光センサーMPPCを用いた電磁カロリメータ  (ScECAL) の開発研究を行ってきました。これからは、細分割されたシリコンパッドを用いた電磁カロリメータ(SiECAL) の開発研究も行っていきます。}
#clear
-[[CALICE:https://twiki.cern.ch/twiki/bin/view/CALICE/WebHome]]
// -CALICE-Asia [[Weekly meeting:http://ilcphys.kek.jp/meeting/cal/]]
*Meetings/Workshops [#qfaf90a0]
-Fifth ILD Meeting (May 2011, LAL Orsay) http://events.lal.in2p3.fr/conferences/ILD/
- CALICE Collaboration Meeting (May 2011, CERN) https://indico.cern.ch/conferenceDisplay.py?confId=136864
-2016
--[[LCWS 2016 (December 5-9, Morioka, Japan):http://lcws2016.sgk.iwate-u.ac.jp]]
--[[CALICE Collaboration Meeting (September 14-16, UTA, USA):http://www.uta.edu/physics/meetings/hep/calice/]]
--[[ECFA LCWS 2016 (May 30-June 5, Santander, Spain):https://agenda.linearcollider.org/event/7014/]]
--[[CALICE Collaboration Meeting (March 7-9 Fukuoka, Japan:https://agenda.linearcollider.org/event/6892/]]
-2015
--[[LCWS 2015 (November 2-6, Whistler, Canada):http://lcws15.triumf.ca]]
--[[CALICE Collaboration Meeting (September 9-11, Munich, Germany):https://indico.mpp.mpg.de/event/3749/]]
--[[ALCWS 2015 (April 20-24, Tsukuba, Japan):http://www-conf.kek.jp/past/alcw2015/]]
--[[CALICE Collaboration Meeting (April 18-21, Tsukuba, Japan):https://agenda.linearcollider.org/event/6664/]]
-2014
--[[LCWS 2014 (October 6-10, Belgrade, Serbia):http://lcws14.vinca.rs/post-festum-lcws14/]]
--[[CALICE Collaboration Meeting (September 15-17, Madrid, Spain):http://wwwae.ciemat.es/calice2014/]]
--[[Americas Workshop on Linear Colliders 2014 (May 12-16):https://www.linearcollider.org/awlc14/]]
--[[CALICE Collabration Meeting (March 19-21, Argonne, USA:https://indico.hep.anl.gov/indico/conferenceDisplay.py?confId=193]]
--[[ILD Workshop 2014:https://agenda.linearcollider.org/event/6360/]]
-2013
--[[LCWS 2013 (November 11-15, Tokyo, Japan):http://www.icepp.s.u-tokyo.ac.jp/lcws13/]]
--[[CALICE Collaboration Meeting (September 2013, Annecy-le-Vieux):https://agenda.linearcollider.org/event/6050/overview]]
--[[ILD Workshop 2013 (September 24-26, Cracow, Poland):https://agenda.linearcollider.org/event/6113/]]
--[[ECFA LC2013 (May 27-31, Hamburg, Germany):http://lc2013.desy.de-2012]]
-2012
--[[LCWS 2012 (Oct.22-26, Arlington, USA):http://www.uta.edu/physics/lcws12/]]
--[[ILD Workshop 2012 (May 23-25, Fukuoka, Japan):http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/ildws2012/]]
--[[KILC12 (April 23-27, Daegu, Korea):http://kilc12.knu.ac.kr]]
--[[CALICE Collaboration Meeting (March 5-7, Matsumoto, Japan) :http://azusa.shinshu-u.ac.jp/~calice/CALICE_Shinshu2012.html]]
-2011
--[[LCWS 2011 (September 26-30, Granada, Spain):https://agenda.linearcollider.org/event/5134/]]
--[[CALICE Collaboration Meeting (September 14-16, Heidelberg, Germany) :https://agenda.linearcollider.org/event/5213/]]
--[[CALICE Collaboration Meeting (May 2011, Geneva, Switzerland) :https://indico.cern.ch/conferenceDisplay.py?confId=136864]]
--[[Fifth ILD Meeting (May 2011, Orsay, France):http://events.lal.in2p3.fr/conferences/ILD/]]

*リンク [#v1985428]
[[ILC(International Linear Collider):https://www.linearcollider.org/ILC]]