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[[ExperimentalParticlePhysics]]
*g-2 group [#r8115a7d]
**J-PARCミューオンg-2/EDM実験の目的 [#r8115a7d]
J-PARCミューオンg-2/EDM実験では、物質生命科学実験施設(MLF)にある物質構造科学研究所ミューオン実験施設で、どこまでも広がらない極冷ミューオンビームを生成し、ミューオンにおける異常磁気モーメント(g-2)および電気双極子モーメント(EDM)を精密測定することを目的としています。実験では100万分の1以下の精度で精密制御された磁場中でミューオンのスピン歳差運動の周期を測定します。最先端のビーム加速器技術、磁場制御技術、測定器技術を駆使して実験の実現を目指しています。
SIZE(15){J-PARCミューオンg-2/EDM実験では、物質生命科学実験施設(MLF)にある物質構造科学研究所ミューオン実験施設で、どこまでも広がらない極冷ミューオンビームを生成し、ミューオンにおける異常磁気モーメント(g-2)および電気双極子モーメント(EDM)を精密測定することを目的としています。実験では100万分の1以下の精度で精密制御された磁場中でミューオンのスピン歳差運動の周期を測定します。最先端のビーム加速器技術、磁場制御技術、測定器技術を駆使して実験の実現を目指しています。}

**ミューオンg-2/EDMとは [#r8115a7d]
素粒子であるミューオンは、その磁性を特徴づける磁気双極子モーメント、電荷の偏りからくる電気双極子モーメント(EDM)というものを持っています。
SIZE(15){素粒子であるミューオンは、その磁性を特徴づける磁気双極子モーメント、電荷の偏りからくる電気双極子モーメント(EDM)というものを持っています。}

磁気双極子とは正負の磁極を持った磁石のようなものです。磁気双極子モーメントを特徴づけるものとして「g因子」と言われるものがあり、ディラックの予想では「構造を持たないスピン1/2の粒子のg因子は2である」とされていました。しかし、実際にはこのg因子はいろいろな相互作用から補正を受け、2から少しだけずれてしまい、このずれg-2を「異常磁気モーメント」と呼びます。標準理論におけるミューオンのg-2は高い精度で計算されていますが、しかしブルックヘブン国立研究所で行われたミューオンg-2の精密測定では、標準理論の予想からわずかにずれた値が測定されました。ミューオンのg-2が標準理論からのずれは、標準理論を超えた新しい粒子や相互作用の存在を示唆します。(以下に磁気双極子モーメントの写真)
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#ref(http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/image/g-2_5.png,around,right,zoom,80%);
SIZE(15){磁気双極子とは正負の磁極を持った磁石のようなものです。磁気双極子モーメントを特徴づけるものとして「g因子」と言われるものがあり、ディラックの予想では「構造を持たないスピン1/2の粒子のg因子は2である」とされていました。しかし、実際にはこのg因子はいろいろな相互作用から補正を受け、2から少しだけずれてしまい、このずれg-2を「異常磁気モーメント」と呼びます。標準理論におけるミューオンのg-2は高い精度で計算されていますが、しかしブルックヘブン国立研究所で行われたミューオンg-2の精密測定では、標準理論の予想からわずかにずれた値が測定されました。ミューオンg-2の標準理論からのずれは、標準理論を超えた新しい粒子や相互作用の存在を示唆します。}
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SIZE(15){電気双極子とは、正の電荷と負の電荷が離れて存在することによりできる磁石の電荷版のようなものです。EDMはこれまで有限の値で測定されたことはありませんが、もしこれが発見されれば粒子反粒子の対称性に破れがあるということになり、現在のような「物質優勢(正物質で満たされ反物質がほとんど存在しないよう)な宇宙」の解明につながります。}
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電気双極子とは、正の電荷と負の電荷が離れて存在することによりできる磁石の電荷版のようなものです。EDMはこれまで有限の値で測定されたことはありませんが、もしこれが発見されれば粒子反粒子の対称性に破れがあるということになり、現在のような「物質優勢(正物質で満たされ反物質がほとんど存在しないよう)な宇宙」の解明につながります。(以下に電気双極子モーメントの写真)
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SIZE(15){J-PARCミューオンg-2/EDM実験では、ブルックヘブンで行われた実験とは異なる手法を用いてミューオンのg-2/EDMを正確に測定し、標準理論を超えたSIZE新しい物理の探索を目指しています。}

J-PARCミューオンg-2/EDM実験では、ブルックヘブンで行われた実験とは異なる手法を用いてミューオンのg-2/EDMを正確に測定し、標準理論を超えた新しい物理の探索を目指しています。

**実験の概要 [#r8115a7d]
磁場内では、ミューオンはサイクロトロン運動(磁場内をミューオンがぐるぐる回る運動)とスピンのラーモア歳差運動(ミューオンのスピンが磁場に力を受けて回転する運動)という2つの周期運動を起こします。この2つの周期運動はg-2が0であれば同じ周期になりますが、異常磁気モーメントg-2を持つことによってこの周期がずれ、差が生じることになります。(以下にビームラインの写真)
SIZE(15){磁場内では、ミューオンはサイクロトロン運動(磁場内をミューオンがぐるぐる回る運動)とスピンのラーモア歳差運動(ミューオンのスピンが磁場に力を受けて回転する運動)という2つの周期運動を起こします。この2つの周期運動はg-2が0であれば同じ周期になりますが、異常磁気モーメントg-2を持つことによってこの周期がずれ、差が生じることになります。}
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SIZE(15){J-PARCミューオンg-2/EDM実験では、ミューオニウム(μ+と電子の束縛状態;水素原子のような“原子状態”)を室温で創り出し、それを高強度レーザーで共鳴乖離、加速することによって極冷ミューオンビームを作り出すという最先端のビーム加速技術を利用しています。これによりできたミューオンビームは磁場のかかったミューオンストレージに入り、サイクロトロン運動を行います。ミューオンストレージの中にはシリコンストリップ検出器が入っており、崩壊したミューオンから出てくる陽電子の飛跡を測定することによって、g-2/EDMを測定します。}

J-PARCミューオンg-2/EDM実験では、ミューオニウム(μ+と電子の束縛状態;水素原子のような“原子状態”)を室温で創り出し、それを高強度レーザーで共鳴乖離、加速することによって極冷ミューオンビームを作り出すという最先端のビーム加速技術を利用しています。これによりできたミューオンビームは磁場のかかったミューオンストレージに入り、サイクロトロン運動を行います。ミューオンストレージの中にはシリコンストリップ検出器が入っており、崩壊したミューオンから出てくる陽電子の飛跡を測定することによって、g-2/EDMを測定します。

**九大の行っていること [#r8115a7d]
九大では、陽電子の飛跡を検出するためのシリコンストリップ検出器の作成・開発を行っています。シリコンストリップ検出器は、シリコンストリップセンサーと読み出し回路からなり、実験の内容から、高磁場(3T)で動作可能であること、時間が経つにつれミューオンが崩壊し検出される陽電子の数が変化するため高いレート変化に対する耐性を持っていること、などが要求されます。(以下にシリコン検出器)
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SIZE(15){九大では、陽電子の飛跡を検出するためのシリコンストリップ検出器の作成・開発を行っています。シリコンストリップ検出器は、シリコンストリップセンサーと読み出し回路からなり、実験の内容から、高磁場(3T)で動作可能であること、時間が経つにつれミューオンが崩壊し検出される陽電子の数が変化するため高いレート変化に対する耐性を持っていること、などが要求されます。}
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#ref(http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/image/g-2_7.png,option);


シリコンストリップセンサーは、陽電子がシリコン半導体を通過することによってできた電子を、電圧をかけることによって集め、この電流を測定することによって粒子を検出するものです。しかし、電流を測定するだけでは粒子が通ったか通っていないかしか判断できないため、実験では何本ものシリコンストリップセンサーを配置し、どこを粒子が通過したのかを測定できるようにします。(以下にシリコンストリップセンサーの写真)
SIZE(15){シリコンストリップセンサーは、陽電子がシリコン半導体を通過することによってできた電子を、電圧をかけることによって集め、この電流を測定することによって粒子を検出するものです。しかし、電流を測定するだけでは粒子が通ったか通っていないかしか判断できないため、実験では何本ものシリコンストリップセンサーを配置し、どこを粒子が通過したのかを測定できるようにします。}

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読み出し回路は、このセンサーからくる電流信号をデジタル信号に変換し、データを集積するためのものです。大量のシリコンストリップセンサーが設置されているため、そこからくる信号もおおよそ人の手では扱えないほど大量なものになります。この信号を効率良く集積するために、ASIC(特定用途向け集積回路)というものを開発しています。(以下にASICの写真)
SIZE(15){読み出し回路は、このセンサーからくる電流信号をデジタル信号に変換し、データを集積するためのものです。大量のシリコンストリップセンサーが設置されているため、そこからくる信号もおおよそ人の手では扱えないほど大量なものになります。この信号を効率良く集積するために、ASIC(特定用途向け集積回路)というものを開発しています。現在はプロトタイプのSlitA2013という回路の性能調査を行い、またその問題点などから新バージョン、Slit128Aの開発などを行っています。}

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#ref(http://epp.phys.kyushu-u.ac.jp/image/g-2_2.png,option)
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**Link [#r8115a7d]

・[[東大齊藤研究室/総研大ミューオン精密測定研究室HP>http://g-2.kek.jp/gakusai/]]