

活動報告(第8回:2013.03.31開催分)
今回のテーマは、「九州で宇宙を創る」!
九州で?宇宙!?なんとも魅惑的かつ壮大なテーマのもと、メディカルシティ天神の一室をお借りして、前回同様に前半は講師によるお話、後半はドリンク片手に参加者一同で物理談義という形式でサイエンスカフェを開催しました。
見てください!この参加者の数!
想定していたよりも多くの方々に来ていただきました。急遽、席を増設して満員の会場!
福岡県民のILCに対する関心の高さが伺えます。ご参加いただいた皆様、ありがとうございます!
第1部
今回は2人の講師による対話形式!
講師はすっかりお馴染み(?)のコンビ、九州大学の吉岡さんと福岡県庁の米澤さん。
今回の講師:米澤英彦氏(左)と吉岡瑞樹博士(右)
今更ご紹介も必要ないかもしれませんが…
さて、そんなお二人が話してくださる今回のテーマ、「九州で宇宙を創る」。実は、ILC(国際リニアコライダー)についてのお話です。福岡・佐賀にまたがる背振山地が、その有力建設候補地に挙がっている人類史上最大の実験装置ILC。みなさんはご存知でしょうか?
ILCってなんだ!?
ILC(国際リニアコライダー)は、ミクロな粒子の世界、引いてはマクロな宇宙の謎を解明するための巨大実験装置です。直線形のその装置は全長30kmにも及びます。直線の端と端から、電子と陽電子と呼ばれる小さな粒子をそれぞれ中心に向かって打ち出し、ほぼ光速度で衝突させます。その衝突によって生じた”かけら”を詳しく調べることで様々なことを研究します。
そんなミクロな世界を探求するためのILCで、「宇宙を創る」ってどういうことなんでしょう?
ILCで宇宙を創る!?
みなさんは、”もの(物質)”がなにからできているか考えたことがありますか?
中学の理科では、「ものはすべて原子という粒からできている」と習います。しかし、実は原子にも構造があって、さらに細かく見ていくと最終的にそれ以上構造のない最小粒子から"もの"はできていることが分かっています。これが素粒子で、ILCで衝突させる電子・陽電子も素粒子の仲間です。
素粒子クッキー:参加者の女性が持ってきてくださいました。素粒子にはたくさん仲間がいます。
さて、ここでいきなり話は宇宙へ飛びます。
ご興味がある方なら、「この宇宙はビッグバンと呼ばれる大爆発から始まり、膨張して現在の姿になった」というのを聞いたことがあるのではないでしょうか。
そう、今でこそ途方もないほど巨大な宇宙ですが、時間をさかのぼれば小さな小さな、原子よりも小さな火の玉でした。そんな小さな火の玉の中に現在の宇宙の材料がすべて詰まっていたのです。恐ろしい密度の超高エネルギーの火の玉です。もちろんその材料たちは、”もの”としては存在できません。その中でうごめくことができるのは、先ほど述べた”素粒子”です。宇宙の始まりは、超高エネルギーの素粒子たちが飛び交う世界でした。ここでミクロを探求するILCと、「宇宙を創る」がリンクします。
つまり、ILCによって素粒子を衝突させて超高エネルギー状態を作り出すことは、宇宙の始まりであるビッグバン(に近い)状態を再現することと同義なのです!(ほんとに宇宙ができてしまって、ドーンッ!…なんてことはありませんのでご安心を。。)
第2部
米澤・吉岡両氏のお話が終わったあとはみんなで恒例の物理談義タイムです!
皆さん熱心かつ非常にお勉強されていて、鋭い質問がたくさん飛び交っていました。中にはネットのニュースでILCについて知り、ご自分でお調べになってサイエンスカフェの存在を知ったという方もいました。徐々にILC-SEFURIの活動が浸透し始めているのではないかと感じます。
次回は
サイエンスカフェ、次回のテーマは「相対性理論」!
時間と空間の不思議な関係にみなさまをいざないます。。
残念ながら日程は現在未定です。詳細が決まり次第、HP・SNS等でお知らせしますので楽しみにしていてください!
署名にご協力を!
九州背振地域へのILC誘致を目指して、民間の方々が強力な応援隊を組んでくださいました。
その名も、「九州へのILC誘致を実現する会」!
現在、ウェブサイトにてILC誘致に賛同していただける方の署名を集めています。ネットからも簡単に署名できるので、ぜひともご協力お願いします!福岡の盛り上がりを全国に伝えましょう!
